主な薬物療法
まずはじめに、薬物療法をもって適応障害克服、ということは絶対にありません。
これは、各治療方針を補うものとして使われるのみで、薬で症状を軽減させていても、薬をなくせばまた症状はぶり返します。
それを踏まえた上で、薬物の力を借りながら精神療法に取り組むのは、大変合理的であると思われます。
精神科領域で主に使われるお薬は、
- 抗うつ剤
- 抗不安薬
- 睡眠薬
- 胃腸関連の薬
です。
また、睡眠を促すために、抗不安薬が転用され、それが効果を発揮する人もいます。
精神疾患患者の中の殆どが、実は「不眠症」「睡眠障害」に悩まされています。
しかし、睡眠をしっかり取らないと、心のゆとりや健全な状態は生まれません。
ですから、睡眠薬を使ってある程度の睡眠を取り、心理療法に専念していく、という形を取ります。
抗不安薬や抗うつ剤は、脳内でセロトニンやノルアドレナリンの分泌を調節してくれるので、これも適応障害には非常に有効です。
そして、多種多様の中から、最も自分の体質に合ったものを見つけ出していけば、身体症状を最低限に抑えることが期待できます。
但し、飲み忘れた薬を溜め込んだり、一度に大量服用をすることは、絶対にあってはならないことです。
薬は、倍の量を飲めば倍の効果を発揮する、という単純なものではなく、むしろ体に不快感や重大な副作用をもたらします。
その点だけは、厳重な注意が必要です。
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適応障害の定義と症状
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