外国で陥る適応障害の過程
外国での生活で適応障害になるとき、どのような過程を辿るのでしょうか?
ここでまず、一般的な、外国生活に順応する人々の心理をまとめてみたいと思います。
1.初期
現地の光景も料理も何もかもが新鮮で、気分が高揚すらします。
まるで外国旅行に来たような満足感もあるかもしれません。
2.5月病的時期
現地に少し慣れてくると、今度は現地の悪い点ばかりが目につくようになります。
対人関係での不満や公共機関への不満などが募り、更に自分自身のアイデンティティにおいても非常に不安定になっている時期です。
3.適応の時期
不満や精神疲労を乗り越えると、今度は本格的に現地生活に適応していきます。
その国の悪い点も「この国はこうだから、仕方ない」と割り切るようになり、自分らしく生活を楽しむ方法も見つけていきます。
このようなプロセスが通常ですが、「パリ症候群」と呼ばれる適応障害にかかる人は、「2」でつまづきます。
現地のマイナス部分だけを取り上げてストレスを感じるようになるだけでなく、被害妄想的に「自分は現地の人から悪口を言われている」「自己主張ができない」「何でこんなに頑張っているのに馴染めないんだろう?」と、自分を責める気持ちが大きくなります。
その結果、不眠症や食欲不振、胃痛などに悩まされるようになったら、適応障害を疑ったほうがいいと思われます。
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適応障害の定義と症状
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- そもそもは「ストレス障害」
- ストレスと脳内
- 適応障害になる人々
- 適応障害の主な症状~精神面での症状~
- 適応障害の主な症状~身体症状~
- 適応障害の主な症状~行動の変化~
- 子供の適応障害症状
- うつ病との類似性
- 適応障害の診断基準